この作品は12世紀ごろに流行った、書家の為の机付きの椅子についての内容です。
中性の写本などの中で、このスタイルの椅子に座った書家の細密画が時々みられますよね。
本文の中にも「12世紀頃には・・・」というくだりがあり、その時代の書体やデザイン方法を使うと、やはり雰囲気が出ます。
左の写真は、文頭の 「
I 」 の飾り文字です。
この時代は、多くの写本が作られ始めた華やかな時代でした。
中でも12世紀は、色使いやデザインが特徴的で、似た雰囲気の写本が多く残っています。
写真の飾り文字は、基本の色合いを再現して描いていますが、どれも自然の材料から作ったとは思えないほど鮮やかです。
さらには、この頃、細い線で書かれたフィリグリーと言う装飾方法が好まれていたようです。
伸びやかな細い線で、植物模様やや守り神(?怪物?)などを表していますが、デザイン化されている物が多く、パッと見ではわからない事があります。
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